どうも、niraです。
前回の記事で口座を作ってみたソーシャルレンディング。
とりあえずまずは「クラウドバンク」に登録してみたものの、他にもたくさん運営業者はありまして、今後追加で口座を設ける時のためにもちょっと色々と見ていこうと思います。
■ソーシャルレンディング運営業者自体を分散する
前回の記事では、運営業者から資金の融資を受けた先の事業会社の破綻リスク(≒巡り巡って投資家に資金が返ってこないかもしれないリスク)について少し触れましたが、そもそもこのソーシャルレンディング、投資家が資金を預けた先の運営業者が仮に破綻してしまった際の元本毀損リスクというのも存在しています。
例えば、
Q: SBIソーシャルレンディングが倒産という事態になった場合どうなりますか?
A: 弊社が倒産した場合、運用開始前の出資金及び運用中ファンドの分配金等の、弊社の全ての財産が破産管財人の管理対象となります。
※SBIソーシャルレンディング「よくあるご質問」より抜粋
そして、お客様の出資比率に応じて、破産管財人が弊社の財産をお客様に分配します。(匿名組合に対する出資は、一般の債権と平等に扱われます。)
ただし、出資された元本は保証されません。
のように、運営業者自体が破綻してしまった場合も、投資家はもちろんお金を返してもらうことは出来ますが、全部は返ってこないかもしれない、というリスクは存在します。(それを言ったら、銀行預金も1,000万円以上は銀行が破綻しても保証はされないんですが)
何度も言いますがそういった諸々のリスク込みでの5%を超えるような高い利回り(メガバンク定期預金の数百倍以上)が提示されているということは覚えておくべきです。
話は戻りますが、運営業者がもし破綻してしまった場合のリスクを考えると、運営業者自体もいくつか選んだ上で、分散してソーシャルレンディング口座を作っておく必要もあるよな、というわけなのです。
そんなソーシャルレンディングですが、大まかに「不動産」「太陽光」「事業融資(中小企業)」「新興国支援」などの案件があり、それぞれの性質が得意な業者があるため、見極めて業者を選ぶことが大切かもしれません。
■主なソーシャルレンディング運営業者
基本的に「名の通った大手企業から出資を受けている」もしくは「証券会社(第一種金融商品取引業登録)」の息のかかった運営業者を選択することがベターです。運営業者が投資家から集めたお金に悪意を持たないようにしっかり目を光らせる必要がありからです。
・SBIソーシャルレンディング
その名の通り、SBIグループが運営するソーシャルレンディング業者です。母体がSBI証券という証券会社であり、証券会社は性質上常に金融庁から厳しく監視されているため、ガバナンスの面から一定の信頼がおけるかと思います。
1万円から投資が可能。不動産型案件、太陽光等の再生可能エネルギー案件の他、新興国関連の案件もあります。利回りは概ね5%前後で安定しています。大手ならではの安心・安定感。
・maneo(マネオ)
募集金額約1,600億円で業界最大手。ただ 2018年虚偽説明において行政処分を受けた他、近年では貸し倒れ、延滞が頻発しており、株主構成がガラッと変更する等の騒ぎもあり、再建中の運営業者と言えます。
・クラウドバンク
こちらも日本クラウド証券という証券会社が運営している業者になり、管理体制には一定の信頼がおけます。平均利回り公称6.99%。さらに2019年12月時点で元本回収率100%をうたっています。(もちろんこれは将来も100%回収できることを保証するわけではないですが)
スマホアプリにも対応済み。デザインもすっきりしてて個人的には使いやすい。
・クラウドクレジット
伊藤忠商事や第一生命、LINEやマネックスグループからのベンチャー資金が入っているソーシャルレンディング運営会社。
特徴としては「海外」への投資案件を積極的にすすめているところが一つ挙げられます。ロシアや東欧なんかに出資を出資を行うファンドへ投資も出来、投資利回りも10%を超えるものあるなど、全体的に高い印象を受けます(海外なんだからそれはそう)。
最近かなり伸びてきている運営業者なようです。
・Funds
クラウドポートという元々はソーシャルレンディングのメディアサイトだった会社が運営する投資サービスです。同社の特徴は1円から投資が可能なこと。最低1万円という縛りすらなく、本当にお釣りなんかからも出来てしまうほどです。
また、同社は自社で案件を募集する形式ではなく、ファンドを組成したい!という会社に同社の投資家集めのシステム・投資家からのお金集めのプラットフォームを提供する、といったような業態になります。ファンド組成希望会社は上場企業に絞る等、投資家が投資をする案件が破綻しないようにリスクコントロールもしっかりと行っている印象です。
ただリスクコントロールをがっちりとやっている関係上、利回りは少々低めな傾向にあります。(概ね5%は下回る)
気軽で始めやすい、リスクコントロールもしっかりしている、ということで最近は投資希望者が殺到し抽選制になってしまったりして、とっつきやすさは薄れてきているかもしれません。
・SAMURAI
SAMURAI証券という証券会社によって運営されている、ソーシャルレンディング業者です。こちらも証券会社による運営ということで、ガバナンスには一定の信頼が持てるんじゃないかと思います。
あとこれはここに限らないですが、最近は資金の貸出先の情報公開(融資先がどんな会社か)を進める傾向にあり、逆に情報公開に積極的になっていない会社は今後それがディスアドバンテージになってくるかもしれません。
いわゆる大手資本、もしくは規制の厳しい証券会社による運営が行われている業者を少し紹介しましたが、この中から自分が安心できそうだな、と思うところを数社選ぶ感じでいいと思います。
何度も言いますが、ソーシャルレンディング自体、それなりのリスクを内包している投資なので(預金や債券よりは、という意味で)、一つに傾斜させずに分散の意識をしっかりと持っておくのが大切になってくると考えています。
今回はこのへんでー。