【米国株】各セクターの詳細について①

株式投資基礎

どうも、niraです。

株式、もといその株式を発行している会社を見る際に、セクターという概念で区分けして見つめること、そして実際に投資を行うときは購入する銘柄が所属するセクターを分散させることの大切さを先の記事では説明をさせていただきました。

おさらいですが、米国株は現在以下の11個のセクターに分けられております。

生活必需品

ヘルスケア

公共事業

情報技術

資本財

エネルギー

通信サービス

一般消費財

金融

素材

不動産

今回は、このうち「資本財セクター」「一般消費財セクター」「生活必需品セクター」について、セクターごとの詳細と代表的な銘柄をあげていきます。

■資本財セクター

資本財って言葉がそもそもなんだよ、っ感じの経済用語なんですが、教科書的な意味としては「富やサービスを生み出すための資本となるような財」ということらしいです。正直訳が分からないですね笑

なんで、乱暴に定義するとこうなります。

サービスを提供するための生産手段(を作ってる会社が資本財セクターです)

具体的には産業機械(航空機械、鉄道車両、建設機械や電気設備、工場機械等)を作る製造業がメインのセクターと考えてもらって結構です。

こんなセクターなんで、所属している会社も大型の重厚長大型製造業が多いです。

代表的なところだと

ボーイング(BA)
→言わずと知れた世界最大の航空機製造会社

スリーエム(MMM)

ハネウェル(HON)
→航空、宇宙分野における電子制御装置・システム製造、また軍事兵器やエンジン、住宅用資材なんかも手掛けているコングロマリット。

ユニオンパシフィック鉄道(UNP)

などがあります。

製造業よりのセクターだけあって、景気の良し悪しには非常に敏感な、「景気敏感株セクター」です。

■一般消費財セクター

これも少し言葉が分かりにくいかも的なセクター名です。

資本財(生産財)という言葉と対になる経済用語として「消費財」というワードがあります。
一般消費財も消費財と大体同じような意味ですが、資本財が「企業の生産手段」というような位置づけだとすれば、この一般消費財は「家庭で消費されるサービス全般」というような言い方が出来ます。

そのため業種としては非常に幅広く「飲食」「自動車」「ホームセンター」「衣料品」「アクセサリー」等が主に入ります。
※「食品」「日用品」「スーパーマーケット」などは入らないことに注意!これらは後述する「生活必需品セクター」に分類されます。

代表的なところだと、

ホーム・デポ(HD)
⇛アメリカ最大のいわゆるホームセンターチェーンを経営する企業です。

マクドナルド(MCD)
⇛マクドナルドの親玉。日本マクドナルド等は、この米国マクドナルドのフランチャイジーに過ぎず、この米国マクドナルドに多くのロイヤリティを支払っています。ロイヤリティ収入が収益のメインであり、普通の飲食業と異なりかなりの高収益体質であることが特徴です。

ナイキ(NKE)

スターバックス(SBUX)

ゼネラル・モーターズ(GM)

など、消費者向けメーカー達だけあってさすがにどれも名前は知っているような企業ばかりです。

この一般消費財セクターも景気の影響を受けやすい方(好景気だと伸びて、不況だとかなり下がるという意味で)であり「景気敏感株セクター」です。生活必需品に比べて景気悪くなったらお金を使われづらくなる部類のサービスだからです。

■生活必需品セクター

消費者向けのサービスの中でも、「生活必需品」に分類されるものを売っている企業群がこちらのセクターに分類されます。(そのまんまw)

業種としては上でも挙げたとおり「飲食品」「日用品」「スーパーマーケット」などはそうですが、面白いこと「タバコ」もこの中に含まれます。

愛煙家にとっては生活必需品なんでしょうかね……ってのはさておき、タバコ株がなんで生活必需品セクターなのか調べてもよく分からなかったので、これは僕の推測なんですが、タバコの価格弾力性の短期的な小ささに起因してると思われます。

価格弾力性というのはものの値段が変化したときの、需要の変化の大きさを表したパラメータです。

例えば値段があがった時に需要が大きく減った場合、これは「価格弾力性が大きい」というような言い方をします。生活必需品は値段があがったところで需要はそこまで減らないので「価格弾力性が小さい」と言ったりするのです。

ですんで、価格弾力性が短期的に小さいというのはどういうことかというと、端的に言えば少々の値上げですぐにタバコ需要は減らない、ということなのです。長期的には喫煙者の数は先進国では減り続けているので、長い目でみた価格弾力性はまた別なんですけどね。

とまぁ、そういう背景からもタバコ株が生活必需品セクターに分類されてるのかな、っていう推測です。

このセクターの代表的な銘柄としては、

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)

コカ・コーラ(KO)

ペプシコ(PEP)

ウォルマート(WMT)

フィリップモリス(PM)

コルゲート・パルモリーブ(CL)
⇛歯磨き粉の世界最大手メーカーです。日本だとあんまり馴染みないですけど、海外旅行でホテルに泊まるときは大体この歯磨き粉だってくらい浸透してるらしいです。

というようにもはや説明不要の企業群です。

この生活必需品は、先程の価格弾力性の話でピンと来た方いるかもですが、景気の影響を受けにくい「ディフェンシブ株セクター」です。景気が悪かろうが、生活必需品はみんな買うので、不況の時でも値下がりが限定的な銘柄が多いです。良くも悪くも経営が安定しているところが多いので、景気が良くなった時に爆発的に株価が伸びる、ということがほとんどないとも言えますが……。

というわけで、今回はこのへんで。

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